DOE(回折光学素子)を利用するメリット

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DOE(回折光学素子)を利用するメリット

DOE(回折光学素子)とは

DOEとは石英ガラス等の表面に微細構造パターンを形成した光学部品となります。この微細構造パターンにより、レーザー光の回折現象を発生させ、多数のビームに分岐したり、またレーザーのモード(強度分布)を均一化させる事ができます。

通常のレンズと比較した場合

通常、一般的に使用される集光レンズとは中心の輝度が高いビームとなっており、反射しやすい素材(銅やアルミなど)に対しては非常に有効的なビームとなります。
しかし中心の輝度が高い為、ワークの形状や材質等によっては、穴あき等が発生しやすくなる場合もあります。

従来レンズによる集光

DOEを使用すると均一な輝度のビームスポット径が得られ、溶接部の表面が滑らかになり、溶接品質が向上します。

DOEとレンズによる集光

またDOEを使用すれば、多数に分岐できる為、同時多点溶接も行う事ができます。形状は、一列やマトリックス状のもの、コの字型など、様々な商品が販売されております。

DOEは用途によって使い分ける

上記でご説明した通り、高反射材料(銅やアルミなど)に関しては、通常のレンズを使用し、中心の輝度が高いビームで溶接を行った方が良いと考えます。

DOEを使用した場合、輝度が足りず溶接が困難となります。

SUS等の溶接で溶接表面を綺麗にしたい場合や、均一な溶込み深さを得たい場合などはDOEの使用を推奨致します。
また強度分布が均一化されている事で、スパッタの軽減にもつながります。

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