金属表面において、レーザー光の吸収率は温度と共に変化致します。また、温度が上がると共に導電率が低くなる傾向にあります。
レーザー照射して溶融が始まると、自由電子密度の減少及び金属原子の密度低下が不連続的に生じるため、光の吸収率は不連続的に増加します。
以下の表1は、Drudeモデルにより計算した溶融点に於ける固体及び液体状態でのCO2レーザー波長の吸収率となります。液体になるとレーザー吸収率は不連続的に上がり、その大きさは固体の場合と比較し約1.5〜2倍程度となります。また図1はこの様にして計算した吸収率の温度依存性をしめします。
※上記はCO2レーザーでのデータとなります。
金属の温度が上昇する事で、分子運動が増加して振動幅が増えるので、光子にぶつかる確率が増え、吸収率が向上します。温度=分子振動の大きさと言う解釈です。