RWDリアルタイム溶込み深さ検出システム

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RWDリアルタイム溶込み深さ検出システム

溶接の「死角」を突破!

UWレーザ RWDシステムがミクロン級の溶け込み深さリアルタイム検出を実現

新エネルギー自動車、3C電子機器、エネルギー貯蔵装置の急速な発展に伴い、レーザ溶接工法はかつてない精度要求に直面しています。従来の品質検査手法は、まるで高速列車内で目隠しして検査を行うようなもので、抜き取りによる破壊検査では全工程をカバーできず、X線や超音波によるオフライン検査は効率が低く、さらに溶け込み深さのデータ欠如により不良率が高止まりしていました。

UWレーザが独自開発した 「RWDリアルタイム溶け込み深さ検出システム」 は、光周波数領域干渉断層撮影技術(FD-OCT)を産業分野に導入し、溶接品質検査を全工程データ化・リアルタイム化する新時代を切り拓きました。

RWDシステム、溶接のリアルタイム検出

技術開発 ― 業界の溶接課題を突破

EVや電子機器分野で溶接精度要求が高まる中、従来手法の欠陥は明白になっています。

全工程管理の欠如
生産ラインは初品の抜き取り検査や破壊的な金相検査(カバー率<5%)に依存しており、全時間の溶け込み深さを監視できない。
リアルタイム対応の限界
X線や超音波などのオフライン検査は1件30分以上を要し、10m/分以上で進む溶接のミクロ秒単位の変動には対応不可能。
溶込み深さデータの空白
従来手法では表面形状のみ観察可能で、肝心の溶け込み深さデータが欠如。結果として不良率は15%以上に達し、品質コストが急増。

RWDシステム

この課題を解決すべく、UWレーザは光学・機械・電気・ソフト分野の32名の専門家を集結し、4年間・1,000万元超を投じて三大技術突破を達成。「RWDリアルタイム溶け込み深さ検出システム」を独自開発し、FD-OCTの工業応用を実現しました。深溶接(キーホールを伴う溶接)において全工程の品質モニタリングを可能にし、溶接品質を全方位で守ります。

このシステムは、光学設計からアルゴリズム・ソフトウェアまで全て自社開発で構築され、ミクロン精度での検出を実現。「リアルタイム溶け込み全数検査」を研究段階から量産ツールへと進化させ、既に数十セットを大手電池メーカーへ納入しリピート受注を獲得。動力電池・精密電子分野における新しい標準装備となっています。

技術突破 ― 業界標準を再定義

RWDシステムはFD-OCT技術を採用。マイケルソン干渉計を用いて高精度に溶け込み深さを測定します。溶接中にキーホール(凹み構造)が形成されると光路長が増加し、その差を解析することでミクロン精度で溶け込み深さを算出。光波を「高精度の物差し」として利用することで、従来取得できなかった溶け込み深さをリアルタイムで可視化しました。

サンプリング周波数 250kHz
溶込み検出範囲 4mm / 7mm / 12mm(選択可)
表面分解能 20μm / 10μm / 5μm
溶込み検出精度 <100μm
感度 >80dB
結果出力速度 <100ms
ワーク距離適応範囲 100mm~450mm
厚板精度(≥1mm) <100μm または 総溶け込み深さの<10%
薄板精度(200–400μm) <30μm

GPU並列処理により25万点/秒の高速サンプリングを実現。厚板でも<100μmの精度、薄板では<30μmの精度を達成。さらに強光下でも>80dBの高感度で安定検出を実現しました。

また、自動光路校正機能により30秒以内で再調整可能。365日連続稼働でも安定性を維持し、メンテナンスコストを大幅削減。さらに20種の検出設定を即時切替可能で、MESとのデータ連携や品質トレーサビリティにも対応。

実用事例 ― お客様が採用してくれる理由

スチールケース電池の溶接
0.3mmの溶け込み深さ変動をリアルタイム補足し、2000万円規模の損失を回避。
スチールケース電池の溶接データ
セラミックリレー
金属組織試験との誤差<5%、小径ビームでも精密信号を正確取得。
セラミックリレー溶接データ
銅バー溶接
粉塵干渉試験において瞬時に欠陥を検出。
銅バー溶接データ
円柱電池タブ溶接
未溶接をリアルタイム検出。
円柱電池タブ溶接データ

まとめ

UWレーザ「RWDリアルタイム溶け込み深さ検出システム」は、「ミクロン級の全数検査」、「ミリ秒応答の動的制御」、「自律的なアルゴリズム補正」を実現し、レーザ溶接における「検査―フィードバック―最適化」のリアルタイム制御ループを構築しました。これにより、従来の「抜き取り検査の盲点」を完全に解消。

UWレーザは今後も、リアルタイム・データ駆動・高信頼の技術を核として、レーザ溶接の「ゼロ欠陥時代」への進化を力強く推進していきます。

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